This Is The One! - innocent -俺にとってのお気に入り(The One)を公開していくブログです。最近は目にしたものをどんどん書いていく形になっています。いっぱい書くからみんな読んでね。
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JUGEMテーマ:映画 たぶん、生まれて初めて、見るのがつらすぎて テレビの電源を切った。 ちょうど1時間ぐらいのところで、今の俺にはこの先を受け止められないと思った。 それではいけないと思いおこし、最も痛い=最も見なければならないものから目をそらしてはいけないと言い聞かせ、1分で心を立て直してテレビをつけた。 そして、おぼろに想像していたよりも、さらに少しななめ上を行くつらさで幕を閉じた。 最後のあのセリフ。 あのセリフを口に出さないために、きっとみんな頑張ってる。 頑張りかたはどうであれ、経験から学んでその手につかんだと信じる、ボロボロの信念を胸に隠して。 だから口に出し、行動に表してしまった人間は、徹底的な排除をされる。 俺が何よりも恐れているのは、あのセリフを吐いてしまうことなのかもしれない。 その結果に待ち受けている排除が恐いのではなくて、自分という人間がそうなってしまったということがつらくてたまらないだろう。 彼女にとって世界があんなにも過酷なものになってしまったのは、彼女のせいでもあるが、全面的に彼女の非というわけでもない。 それはどんな物事でもそういうものであって、ある者だけが全面的に間違ったということはありえない。 そういう足下の危うい世界で我々は生きているのだ、ということは日本ではもう少し自覚されていいと思う。 殺人事件などがおこるたびに、自分とは遠くの出来事で全くの無関係だと思い込んでいるように自分勝手な意見が氾濫することは、恐いことだと常々思っている。 犯罪歴のない一人ひとりの「善良な」市民たちは、決してイノセントな存在というわけではない。
JUGEMテーマ:読書 思いもかけない本に救われるときってある。 例えば、今しがた読み終えたばかりのこの本がそうだ。 ニューヨークで知り合った同世代の大学生と、夜を徹して語り明かしたことがあった。 Bruce Springsteenのコンサートから帰ってきて、マンハッタンのど真ん中で思いがけない出会いを体験したあの夜は、1ヶ月の旅の中でも特別な夜だった。 そこでその彼から薦められたのが大崎善生である。 その日知り合ったばかりの彼だったけれど、正直な話、人間としての彼は大きく尊敬するものの、彼のオススメの本に全幅の信頼をおけるかというと、そうも言い切れないところがあった。 だが、今この本に出合えてよかったと思う。 出会いというのは、タイミングが重要だ。 当然のことだが、この本は泣かせるための本ではなく、泣くために読む本でもないだろう。 小説、あるいは文学のひとつの役割としての、人生そのものを考えるための本である。 この本が何よりも俺に語りかけてきたことは、「誇り」。 自分が生きているのだという、ただそのことへの「誇り」。 生きているのだから、「誇り」を捨ててはならない。 「誇り」を捨てたとき、あるいは見失ったときに、あなたは果たして生きているといえるのだろうか。 生きているのだ、ただそのことを、世界に、自分に誇りつづけることこそ「生きる」ということなのではないかと思った。 今こそ、ゲド戦記の4巻と5巻が読みたい。 Bruce Springsteenの歌に涙を流したあの日、心から尊敬できる人間に出会い、この本をすすめられた。 For the ones who had a notion, a notion deep inside 気付いている者たちのために 心の奥で気付いている者たちのために That it ain't no sin to be glad you're alive 生きるていることを嬉しいと思うことが罪ではないと 気付いている者たちのために from "Badlands" by Bruce Springsteen
JUGEMテーマ:18禁ゲーム
まず主要なテーマとして読み取ったものは以下の二つです。 この二つを合わせて一つのテーマとして言ってしまうと、「真実」と「現実」の距離、と言うこともできるでしょうか。
何よりも寂しく思い、不満に思うのは、この作品が郁紀や沙耶のような「異常者」たち、そして涼子や耕司のように「真実」に触れて円滑な社会生活をおくれなくなった者たちなど、少数者に寄りそっているように見えて、実は彼らをそのシニシズムで冷たく突き放していることです。 とにかく、多くの人と全く異質な「現実」を生きること、そしてそこから悲劇が生まれてくることを圧倒的な筆致で書いたという点で、文句なしの傑作。
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