This Is The One! - innocent -俺にとってのお気に入り(The One)を公開していくブログです。最近は目にしたものをどんどん書いていく形になっています。いっぱい書くからみんな読んでね。
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JUGEMテーマ:音楽 久しぶりに実家でケーブルテレビの音楽チャンネルを見た。 流行歌にすっかり疎くなってしまった。 聞くべき、聞きたいJ-POPに、街を歩いていても出会わないのが実感だ。 耳に残るのは、セカイノオワリの「ドラゴン・ナイト」ぐらいだろうか。 サンフランシスコ・ジャイアンツで青木がよく打っているのを見ながら(しかし牽制死して負けていた)、音楽チャンネルをザッピングし、そんな思いで週間ランキングを眺めた。 結局、記憶に残るほど気になったのは3つ。 ℃-uteとBack NunberとAKB48だ。 AKB48の「Green Flash」は、俺の中では「恋するフォーチュン・クッキー」の次のシングルということになっているが、実際は知らない。 初めて聞いたが、ビデオが印象に残った。 単純に俺の性欲が高まっていたり、女のコに対するハードルが下がってきているだけかもしれないが、可愛いコがたくさん映っているように見えた。 烏合の衆というよりは、一人ひとりの顔がちゃんと見えて、言葉を交わしたら楽しいかもしれないと思える顔がいくつも見えた。 曲の内容のほうは、なんだか念仏めいた言葉の羅列が挿入されて何事かと思ったが、その後の間奏でスクラッチが入ったことから察するに、あれはラップということなのだろう。 いいか悪いかはともかく、何かとお遊戯めいたところを売りにしているグループだということぐらいは知っているから、そういうものとして受け止めた。 歌詞は失恋を一つのテーマにしているようだが、秋元康らしく他人事めいた一般論でさらっと書き流してある割には不思議と小ばかにしているような匂いの悪さは変わっていなかった。 Back Nunberは以前、友人の一人が推していたのを覚えていた。 彼女のポップソングへのセンスを、俺はわりと信頼している。 俺はといえば、「花束」が流行った時に少し聞いた程度だった。 歌詞が体験一発で書いてる感じだったから、サスケの「青いベンチ」的に一曲だけのバンドなのだろうと思っていたが、意外にも着実に人気を伸ばしていたようだ。(あと、MVにとても綺麗な女性が出演している) 新曲の「ヒロイン」はおみごと。 オーラを感じさせない(「ラストチャンス」の)サムシングエルス的な見た目がまた、親しみやすくていいのだろう。 歌い方にもまったく飾り気がなくのっぺりしていて、「この男は浮気しない」的な安心感がある。 イントロから歌いだし、それにサビの入りもJ-POPの黄金の90年代から00年代初頭を髣髴とさせるラジオ乗りのよさ、すんなり耳に入ってくる心地よさ、忘れかけられていた日本のポップソングのよさを思い出させてくれるかのようだ。 なんて思ってたら、案の定小林武史なんだけど、まあそれでいいのだ。 「君がいい〜♪」はもっと強調して歌い上げるべきだろ、もう一回聞かせてくれよ、と思ってたら、サビの終わりにもう一回言ってくれてよかった、と溜飲をさげる。 モテない男の一方的な気持ちの押し付けを、正直でありながらも「もう一つの土曜日」的な気持ち悪さに陥らない絶妙なバランスで扱っているから、男女両方からの支持を得られるんだろうと思う。 ℃-uteの「Middle Management」はMVの最後のところしか見れなかったのだが、あのクラブ調の電子音と衣装が心に残って、あとから調べて見た。 素晴らしい曲、素晴らしいダンス、素晴らしいビデオ、職人芸。 歌詞の世知辛さは小室哲哉やビーイング系の系譜にあるかに見えて、しかし実際にはアイドルのお仕着せ程度に過ぎないところがちょうどいい。 衣装にしろビデオにしろそうで、本物のOLになりきる気はさらさらなくて、あくまでも℃-uteがOLを模倣するとこうなります、という程度だ。 アイドルに「外から」(「上から」ではなく)模倣されることで、本物のOLの生活を祝福している。 このバランスが、ハロプロっていつもちょうどいいよな、と思う。 その点、AKBは飛びぬけた容姿も芸もない素人女性(女子)がサラリーマン的制度の中で気を遣ってすり減らしながら四苦八苦する団体だから、「外から」にならない。 AKBの8番人気ぐらいの人がCMで資格に挑戦しているのを見たりすると、この資格がこの人の人生において本当に役立ってしまうのではないかと思えるし、実際に今仕事を取ってカネを稼いでいるところだということを見ているこちらは思い出し、時には少し気が滅入る。 ℃-uteと違って、彼女たちには本拠地と呼べる歌も踊りも華もないのだ。 そしてこの曲で特筆すべきは、曲とアレンジの素晴らしさだと思う。 作詞はつんくだけど、他の制作陣はウィキを見てもよくわからなかった。 ほとんどの曲をつんくが作ってるから仕方ないのだけど、ハロプロの曲っていまいちキャラが立たないっていうか、見分けがつかない。 コンセプチュアルに作ってるのはそうなんだけど、コンセプト以外の抜けのある特徴がなかなか際立ってこない。 その点、今回のトリプルA面はつんくがかなり手を引いてやってるみたいで、中でも「Middle Management」の突きぬけた存在感は目を引く。 数多のアイドルグループたちに圧倒的に差をつける芸歴、鍛錬を積み重ねてきた時間と結果が、℃-uteのステージ、ビデオを芸と呼ぶにふさわしいものにしている。 プロフェッショナルとはそういうもので、貫禄とはそういうものだ。 エルヴィス・プレスリーが発明したわけではないがテレビを通して世間に定着させた舞台音楽エンターテインメントという一つの文化の系譜の一部に位置づけるのにまったく引け目を感じないほどに、℃-uteは確立した存在になったような気がする。 半裸の少女たちが奇声を発して体を振り回すのに合わせて数万に達する成人たちが熱狂するという事態を、現代社会では誰も異常だとは思わないどころか、尊いものとして褒め称えるのだ。 そんなことを考えつつ、治りかけた風邪と共に眠りにつく、東京副都心ヒトリノヨル。
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